プレゼンテーション(第1回)

PowerPointの使い方

    〜PowerPoint2013対応版〜

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PowerPointの操作はWordと共通する部分も多いですが、そもそもの目的が異なるので独特の機能も数多くあります。ここではWordと異なる部分を中心に説明していきます。説明の文章を上から順番に読み、【やってみよう】の部分に示されている例を実際に実行しながら、PowerPointの使い方に慣れてください。

目次


PowerPointの起動

起動するにはいろいろな方法がありますが、ここでは次のようにして起動しましょう。

  1. 適当なフォルダで右クリックし、「新規作成」→「Microsoft PowerPoint Presentation」を選ぶ。
  2. 拡張子が .pptx のファイルが作成されるので、"プレゼンテーション成功の秘訣.pptx" に名前を変更する。
  3. そのファイルをダブルクリックする。
  4. PowerPointが起動し、そのファイルを編集できる状態になる。

上記のような画面が開きます。

さらに、「最初のスライドを追加」をクリックすると、次のような画面になります。

四角の点線の枠の中に文字を入力することができます。

入力できるものはスライドの種類によっていろいろありますが、このスライド(タイトルスライド)の場合、タイトルとサブタイトルを入力できます。

【やってみよう】

タイトルに「プレゼンテーション成功の秘訣」、サブタイトルには自分の所属、学籍番号、氏名を入力しなさい。

タイトルは、「成功の秘訣」の前でエンターキーを押して改行すること。


Wordと同じところ

以下のような操作は、Word と同じです。

このように、多くの操作が Word と共通ですから、Word を使ったことがあればスムーズに操作できると思います。

これらの共通操作については、ここで改めて説明することはしません。


新しいスライドの挿入

「ホーム」→「スライド」の中の「新しいスライド」ボタンを押すと、新しいスライドを追加できます。

このボタンは上下に分かれており、上のボタンで前のスライドと同じ新しいスライドを追加し、下のボタンではスライドの種類を選んで追加できます。

スライドを挿入したら、そのスライドで説明したい内容(コンテンツ)を書きます。

多くのスライドのテンプレートは、タイトルとコンテンツに分かれています。コンテンツには箇条書きテキストの他、表やグラフ、スマートアート、図などを用いることができます。

【やってみよう】

タイトルスライドの次に、タイトルとコンテンツのスライドを挿入し、次のように入力しなさい。

箇条書きの内容が枠内に入りきれなくなると、自動的に字が小さくなって、枠内に収まるように調整されます。このとき、テキストボックスの左下に次のようなボタンが表示されます。このボタンのプルダウンメニューを使うことで、自動調整機能をオフにすることもできます。

 


スマートアートの利用

スマートアートとは、リスト、手順、循環など、目的に応じたさまざまな図形のことで、説明のためのスマートな図を簡単にスライド中に挿入することができます。

スマートアートを挿入するには、「新しいスライド」を追加し、スライドの中央付近に表示されている6つの図形のうち、スマートアートをクリックします。

次のようなスマートアートを選択する画面が表示されます。

この中から目的に応じて適当なスマートアートを選択すると、効果的で印象深い図を簡単に利用できます。

【やってみよう】

スマートアートを利用して、次のような「プレゼンテーションの手順」というスライドを作成しなさい。

  1. 「新しいスライド」を追加する。
  2. スマートアートをクリックし、「手順」の「画像つきプロセス」を選択する。
  3. テキストボックスの中に、必要なテキストを入力する。
  4. すべてのテキストを入力し終わったら、「立案」の上の図ボタンをクリックする。
  5. 図を選択するためのダイアログが表示される。
    Office.comクリップアートのテキストボックスに「立案」と入力してエンターキーを押す。
  6. 立案に関するクリップアートが表示されるので、適当に図を選び、「挿入」ボタンを押す。
    図が挿入される。
  7. 「内容・対象」と「方法」についても、同様な方法で適当な図を選ぶ。
    ここでは、「内容・対象」については「聴衆」で、「方法」については「方法」で検索した結果を示す。
  8. 「SMARTMARTツール」の「デザイン」の中にある「SmartArtのスタイル」から、「メタリック」を選択する。

 


図形の描画

スマートアート以外にも、図をうまく使うと、相手に理解されやすく、印象深いプレゼンテーションを行うことができます。

PowerPointでの図形描画はWordのそれとほとんど同じですが、Wordでは図形の描画はあまり使わなかったかもしれないので、ここでもう一度、簡単におさらいします。

図を描くには、「ホーム」→「図形描画」→「図形」、または「挿入」→「図」→「図形」を選択します。

使用できる図形の一覧が表示されるので、描きたい図形をクリックします。

あとは、スライド上でマウスをドラッグすることにより、選択した図形が描画できます。

図形が選択された状態のとき、タイトルバーに「描画ツール」が表示され、その「書式」タブを使用すると、図形の色や配置等を変更・修正することができます。

図形の配置

「ホーム」→「図形描画」→「配置」、または「描画ツール」→「書式」→「配置」の中には、複数の図形の重なり具合の変更や、グループ化・解除、位置揃えなどの機能が格納されています。

「最前面に移動」や「最背面に移動」を使うと、図形どうしの重なり方を変更できます。

「グループ化」とは、複数の図形をまとめて1つの図形のように扱うための機能です。「グループ解除」を行うことで、元のバラバラな図形に戻すことができます。

「オブジェクトの配置と表示」を押すと、スライド上の個々のオブジェクトを選択したり、表示・非表示を切り替えたりすることができます。また、ここでオブジェクトの名前を変えることもできます。

【やってみよう】

4枚目のスライドとして「タイトルのみ」を選んで追加し、スライドタイトルを「地球と太陽」とし、コンテンツとして次のような図形を描きなさい。

上の図に使われている図形描画に関して、以下にいくつか補足説明をします。

  • 太陽や月は「基本図形」にあるものを使っています。星は「星とリボン」の中にあります。付は左右反転してあります。
  • 波線は「線」の「曲線」を使用し、マウスで折り返し点をクリックしながら描きます。
  • 暗い青から明るい青へ徐々に変化する色(グラデーション)は、地球をクリックして選択してから、「図形の塗りつぶし」→「グラデーション」を使います。
  • 複数の図形を同時に選択状態にしたいときはShiftキーを押しながらクリックします。たとえば、3つの星の色を同時に変えたいときは、1つ目の星をクリックし、続けて2つ目、3つ目の星をShiftキーを押しながらクリックすると、3つの星をまとめて選択できます。この状態で色を変えると、3つとも一緒に色が変わります。
  • Ctrlキーを押しながら図形をドラッグすると、図形を複製することができます。
  • 幅と高さがそろった図形を描くときは、Shiftキーを押しながら描画します。
  • グリッドをはずして図形の大きさを微調整したいときは、Altキーを押しながら操作します。

 


アニメーション

スライドの中のオブジェクトに動きを付ける効果をアニメーションと言います。

アニメーションを使うと、聴衆の注意を動きに引き付けて、見せたい場所に注目させることができます。

また、静止画では説明がしにくい内容も、動きを付けるとわかりやすくなる場合があります。ただし、過剰なアニメーションは逆効果でうんざりされることもあるので注意しましょう。

「アニメーション」タブの中に、アニメーションを行うための機能が格納されています。

この中の「アニメーションウィンドウ」をクリックすると、次のようなアニメーションウィンドウが表示されます。

この中で、オブジェクトに対するさまざまなアニメーションを設定することができます。

スライドの中のどれかのオブジェクトを選択すると、アニメーション効果を選択できるようになります。

アニメーション効果には以下に示すものが準備されています。

アニメーション効果には、「開始」、「強調」、「終了」、「アニメーションの軌跡」の4つの種類があり、それぞれ以下のような意味があります。

開始
そのアニメーションによって、オブジェクトを画面に登場させる。
強調
すでにスライド上に表示されているオブジェクトを強調する。
終了
スライドに表示されているオブジェクトを画面から退場させる。
アニメーションの軌跡
スライドに表示されているオブジェクトを移動させる

例えば、「開始」のアニメーション効果をオブジェクトに設定すると、そのオブジェクトはスライドが初めて表示された時には画面には登場していません。す来の中のアニメーションが進行していき、自分の順番が来たとき、設定されたアニメーションを伴って画面上に登場するのです。

また、「終了」のアニメーション効果をオブジェクトに設定すると、そのアニメーションを伴ってオブジェクトが画面からいなくなります。

アニメーションが設定されているスライドには、下の図のようにアニメーションマークが表示されます。

複数アニメーションの設定

1つのオブジェクトには複数のアニメーションを設定することもできます。

たとえば、太陽に「開始」の「スライドイン」と、「強調」の「回転」と、「終了」の「スライドアウト」を設定すると、太陽が昇ってきて回転してから沈んでいく、といったアニメーションが実現できます。

通常のアニメーションは、マウスをクリックすると次のアニメーションへと移るように設定されています。しかし、自動的にアニメーションが進行するように設定することも可能です。

このためには、アニメーションウィンドウ上のアニメーションをクリックし、表示されるオプションを変更します。

「直前の動作の後」を選ぶと、アニメーションが次々に連続して実行されます。

「直前の動作と同時」を選ぶと、2つのアニメーションが同時に実行されます。つまり、太陽が回転しながら沈んでいく、ことになります。

また、複数のオブジェクトに同時にアニメーションを設定することもできます。

例えば、3つの星をすべて選択しておきアニメーションを追加すれば、これら3つの星は同時に実行されるアニメーションが設定されます。

箇条書きテキストへのアニメーション

箇条書きで書かれたテキストに対して、アニメーション効果を設定することができます。

この場合、設定されたアニメーションは、箇条書きの中のすべてのテキストに対して設定され、さらにレベルごとに分けて実行されます。

たとえば、第1レベルが3つあるような箇条書きに「開始」の「スライドイン」を設定すると、マウスをクリックするごとに第1レベルの箇条書きテキスト群がスライドインしてくるアニメーションが実行されます。

このタイミングなどは、アニメーションウィンドウの「コンテンツプレース」を開くことにって変更することもできます。

アニメーションの再生

アニメーションは、後で説明する「スライドショー」の中で実行されます。

あるいは、アニメーションウィンドウの中の「すべて再生」をクリックすると、そのスライドに設定してあるすべてのアニメーションを連続してみることができます。

また、1つのアニメーションが選択されている状態の場合、そのアニメーションから開始することができます。

注意点

アニメーションを設定する際は、発表したい内容の順番を考慮し、相手に流れを把握させ、理解しやすくすることを念頭に置くようにしましょう。無用なアニメーションをだらだら続けるのは、説明の流れをわかりにくくし、かえって逆効果になります。

自己満足なだけのアニメーションは、見る側にとってはイライラするものです。

【やってみよう】

2枚目のスライドの箇条書きテキストと、4枚目のスライドの図形に、次のようなアニメーション効果を設定しなさい。

2枚目:箇条書きテキスト

  • プレゼンテーションが必要なことを、3つの段階を踏まえて説明したい。
  • そのために、まず最上位レベルの項目だけを見せて、そのあとに第2レベルの項目が同時に現れるようにする。
  • アニメーション効果は、「開始」の「スライドイン」を使用し、右から左へスライドして表示されるようにする。

4枚目:地球と太陽

  • このスライドでは、次のような流れを説明したい。
    1. 「太陽系には、太陽を中心としていくつかの惑星や衛星が公転しています。」
    2. 「地球や月もその仲間です。」
    3. 「太陽から熱と光が降り注ぎ、地球に生命が誕生しました。」
    4. 「しかし近年、オゾン層の破壊により、有害な紫外線の問題が発生してきています。」
    5. 「将来、人類は他の惑星へも進出していくことでしょう。」
  • そのために、次のようなアニメーションを設定する。
    1. をいうとき、太陽と3つの星だけが表示されている。
    2. を言うとき、地球と月が現れる。
    3. で、太陽からの放射線(5本)が表示され、その後、地球に人類(顔)が現れる。
    4. で、波線が現れる。
    5. で、星への矢印が現れ、地球の顔が星へと移動していく。

アニメーション効果にはいろいろな種類があります。場面に応じて効果的な種類を選ぶようにしてください。


ノートの活用

それぞれのスライドの下には、ノートを書く場所があります。ここには、スライドに関するさまざまなメモを書くことができます。

多くの場合、ノートにはスライドを表示させながら発表するべき内容を書くことが多いです。これは、単に話す内容を書くだけでなく、「ここで図を示す」とか「ここでアニメーションする」など、行うべき動作も書いておくと便利です。

ノートを見ながら何度も練習を重ね、すらすらと発表ができるようになってから本番に臨みましょう。しかし、基本的に発表中はノートなどは見ないのが普通です。

ノートは、スライドの下に表示されています。「クリックしてノートを入力」という部分をクリックし、必要なノートを書き込んでおきましょう。


スライドショー

全画面表示で、スライドを順番に表示していくことをスライドショーと言います。

実際に聴衆の前で発表を行う場合、このスライドショーを利用してスライドを表示させます。

スライドショーを始めるには、次の方法があります。

非表示スライド

スライドショーの中で表示させたくないスライドは「非表示スライド」として設定しておけば、実際のプレゼンテーションの時には表示されません。

あるスライドを非表示に設定するには、「スライドショー」→「設定」の中の「非表示スライドに設定」をクリックします。

非表示に設定されたスライドには、上の図のように番号の上に斜線が表示され、スライドが非表示であることが示されます。

スライドショーを行うときの注意

スライドショーには「リハーサル」という機能があります。

リハーサルは、画面左上に経過時間を表示させながらスライドショーを行う機能であり、発表の練習のときの時間を計る方法として便利です。

また、リハーサルには、練習の時に使った時間を記録しておく機能もあり、後から確認することも可能です。

しかし、この記録が曲者で、リハーサルの時間を記録してしまうと、デフォルトでは、次にスライドショーを行ったとき、前に記録してあるタイミングで自動的にスライドが切り替わってしまいます。

したがって、タイミングを記録したことをうっかり忘れて本番の発表を始めてしまうと、スライドが勝手なタイミングで切り替わってしまい、せっかくのプレゼンテーションが台無しになってしまう(最悪の場合、最初からやり直し)場合があります。

発表を始める前に、「スライドショー」→「スライドショーの設定」の中の「スライドの切り替え」の項目が「クリック時」になっていることを確認するようにしましょう。

【やってみよう】

スライドショーを実行してみましょう。

スライドショーを途中でやめるにはESCキーを押します。


デザインテーマの適用

これまで作成してきたスライドは、白の背景に黒の文字という、いたって地味なものでした。

スライドの骨格を作るためには、余計な装飾のついていない地味な形で作る方が、流れに集中できて良いと思います。なぜなら、全体のスライドが完成した後に、デザインテーマを適用して、カラフル、シックなど、さまざまなデザインのスライドに変貌を遂げさせることができるからです。

ただし、デザインテーマを適用するときは、注意しておくことがあります。

それは、デザインを変更すると、オブジェクトの配置や大きさが変わってしまうことがあるということです。

各デザインテーマは、自分自身のデザインポリシーを使ってオブジェクトを再配置します。たとえば、タイトルの位置を右側に寄せたり、大きさを変えたり、色を黄色にしたりします。このとき、一部の図形要素も変更を受けてしまう場合があるのです。

したがって、デザインテーマを適用した後は、すべてのスライドをチェックし、おかしな位置に移動されているオブジェクトがないかを確認しておく必要があります。特に、スライドの作成時に位置を正確に設定していたオブジェクトなどは、ちょっとの移動でも大きい影響が出る場合があります。基本的に細かな位置調整等は、デザインテーマの適用後に行うのが良いと思います。

デザインテーマを適用するには、「デザイン」→「テーマ」の中に表示されているテーマを選択します。

次の図は、同じスライドに異なるテーマを適用した例です。

かなり、スライドの印象が変わることが分かると思います。

また、文字の位置や色、線の色、塗りつぶしの色などが、微妙に変わっている点にも注意してください。

【やってみよう】

作成したスライドに、デザインテーマを適用してみましょう。

いろいろ変えて、どんなテーマがあるかを見てみなさい。

テーマを適用した後で、元に戻したい場合は、「元に戻す」が利用できます。


その他の機能

その他、知っておくと便利な機能を紹介します。

表示モードの切り替え

ウィンドウの下にあるのいずれかのボタンを押すと表示モードを切り替えることができます。

左から順に、

です。

スライド一覧にすると、スライドを画面全体に並べて表示できます。この表示は、プレゼンテーション終了後に質問を受ける際、すべてのスライドを観客に提示する際によく利用されます。

スライドマスターの表示

「表示」→「マスター表示」→「スライドマスター」を選択すると、スライドマスターを表示できます。

スライドマスターとは、すべてのスライド、あるいは特定のレイアウトのスライドの配置や色などを決めるための機能です。

スライドマスターの表示中は、左側のスライド一覧にマスタースライドが並んで表示されます。

最上位のスライドは、すべてのスライドのマスタースライドです。このスライドに書き込んだ内容は、すべてのスライドに反映されます。

2番目以降のスライドは、各レイアウトに対するマスタースライドです。このスライドに書き込んだ内容は、そのレイアウトのスライドだけに反映されます。また、このレイアウトマスタースライドと全体のマスタースライドの間で競合がある場合は、レイアウトマスタースライドが優先されます。

マスタースライドは、ページ番号やプレゼンテーションのタイトル、自分の所属などを、スライドの隅に表示しておく場合などに利用されます。

マスターの編集が終わったら、「マスター表示を閉じる」をクリックしてマスター表示を終わります。

スライドの順番変更と削除

標準画面の左側のスライド一覧や、スライド一覧画面では、スライドの順番を変更したり、複製したり、削除したりできます。


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